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【セミナー】VRコンテンツを多くの人に毎日遊んでもらうためには…Social VRをキーワードに二つの技術開発用デモを経て出てきた課題と解決策

2016年05月19日 14時24分更新

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グリー<3632>では、5月17日(火)にゲームクリエイター向け勉強会「GREE Creators’ Meetup#4」を開催した。

「GREE Creators’ Meetup」は、企業や所属の垣根を越えて、ゲーム業界で働くクリエイターの誰もが勉強、交流ができるアート・クリエイティブ領域に特化した勉強会。業界最前線で活躍するクリエイターも招きながら、今後の活動のヒントやインスピレーションを得るための場を提供する。

本稿では、「Social VRの取り組みとしてデモ開発を通じてわかったこと」と題した講演をレポート。多くの人に毎日遊んでもらえるVRコンテンツの試行錯誤をする中で、Social VRの技術開発用に制作したデモを通じてわかったことを、二つの技術開発用Social VRデモの実況を交えながら紹介してくれた。

 

■“あなたがいたから楽しめた” 一緒に遊ぶVRコンテンツを目指すには

 

講演では、GREE VR Studio所属のプロデューサー・渡邊匡志氏が登壇した。これまで同氏は、プロデューサーをはじめ、ディレクターやクライアントエンジニア、サーバーエンジニアなど、必要に応じて職種を変えるなどして幅広い担当を務めてきた。GREE VR Studioでは、複数のプロダクトに関わり、“VRだからできる体験を創ること”に注力している。

はじめに渡邊氏より直近のVR市場について説明があった。2016年はVR元年と言われているが、事業者から見れば今年は売る年よりも“体験させる年”となる。まだまだ一般ユーザーには普及してないVRを、いかに体験させて魅力を知ってもらうかが、事業者にとっては目下の取り組みとなる。


▲VRが体験できる施設やイベントは、ゲーム問わずエンタメ市場全体としても増えてきている。ちなみに、今年の東京ゲームショウにはVR専門のブースが登場する。
 

こうしたなか、現在GREE VR Studioでは、Gear VR向け新作タイトル『Tomb of the Golems』を筆頭に、計3タイトルの意欲的なタイトルをリリースしている。「多くの人に毎日遊んでもらえるVRコンテンツ」をミッションに、日々試行錯誤しながら開発に臨んでいる同スタジオでは、Social VRをキーワードに二つの技術開発用デモを手掛けた。

Social VRのコンテンツを作るうえで、渡邊氏が意識したことは、近くにいても離れていても楽しめる仕組みを作ること。ひとりで楽しむ印象の強いVRコンテンツだが、今後エンターテインメントとして発展していくうえで、ソーシャル性に紐づいた楽しみ方を見出せられるのかが鍵となる。

「自然とコミュニケーションが発生しそうな機会の創出に注力しています。また、世界中の人とも遊べるように、ボディーランゲージによるボーダーレスなコミュニケーションになることも意識」と渡邊氏。このほか5分のプレイでも楽しめて、かつ観戦ができる、いたずら要素とブロック機能の搭載など、Social VRにおける必要な要素について言葉を添えた。

逆に現状やらなくてもいいことでは、フォトリアル(完璧を目指さない)やコアゲーム(FPSやシミュレーターなど)、ストーリーや世界観設定が濃いもの、大ボリュームではないと成立しないコンテンツなどを挙げた。もちろんこれらはあくまでも“現状”のため、今後追い求める要素になってくるかもしれない。

続いて、二つの技術開発用Social VRデモの実況に移った。
 

▲ひとつ目は「ババ抜き」。ホストがゲームを開始すると、自動でカードが配られて、揃ったカードは自動で捨てられるようになっている。カードを選ぶ人の指からポインタが出て、それを合わせながらカードを選んでいく。


▲デモでは、プレイヤーに人数制限を付けていないため、ジョーカー(ババ)含めてカードが全53枚あるので、極端な話、最大53人でプレイすることも可能。
 

▲ちなみに、このババ抜きは相手のカードも覗けてしまうというフリーダム仕様。デモの実況ではふたりでプレイしていたが、4人でやるとさらに盛り上がるという。「ルールは完全に作っていません。相手の順番を飛ばしたり、落ちてるカードを拾って自分のものにしたりと、それはそれで面白い」と渡邊氏。


▲ふたつ目は「ブラックジャック」。チップはつまむことができるほか、相手のベットエリアにも賭けることができる。


▲相手がどれだけ賭けているのかを横目で見られるので、臨場感が味わえるのが特徴。また、渡邊氏いわく「勝った負けたがすごい早さで出てくるので良い検証になった」と振り返った。


Social VRデモによる技術検証を経て、気付いたことを紹介してくれた。

はじめに「近くにいても離れていても楽しめる仕組み」について。課題としては、左手と右手の機能が別々で、直感的操作ではないことを挙げた。たとえば、ブラックジャックの場合は左で選んで、右手でチップをつまむものだが、どうも直感的ではなかったと振り返った。解決案としては、左手と右手が作用する対象物によって、機能を分けてみることを提案。チップの近くに来たらチップを掴むといった具合だ。そのほか、レーザーポイントによる遠隔操作について、メリット・デメリットの両方があることを指摘。これらは、手を近づけたら寄ってくるという仕様に変更すれば解決するという。

続いてSocial VRにおける肝と言うべきコミュニケーションについて。実際には、ひとりでも黙々と遊べてしまうことに懸念点を示した。「自然とコミュニケーションが発生しそうな機会の創出に注力」と掲げたように、一番は“あなたがいたから楽しめた”という体験に繋げなければならない。

また、現状ではボディーランゲージによる不快な表現が出来てしまうことも課題に。いわゆるVRハラスメントだが、こちらはNPC化によるブロック機能の実現性は十分にあるという。このほか、動きだけだと感情が伝わりにくい点も挙げられた。たとえば、ブラックジャックで負けたときに、ディーラーがニヤッとするなど、性格や表情があったほうが、よりプレイの活性化に繋がりやすそうとのこと。

5分のプレイでも楽しめる観点では、単調になりやすいことを指摘。今回はリアルに手掛けたこともあるが、映画『ハリー・ポッター』に出てくる巨大なチェス盤のような、少しオーバーな世界観で繰り広げても面白いのではないかと分析した。また、半径50cm未満の侵入による嫌悪感、不快感についても挙げた。これらは侵入距離によってシェーダーで徐々に透過させるなどの工夫で解決案を提示した。
 

▲デモを通して、どちらがたくさん会話しているなどのログも記録している。講演の最後に渡邊氏は、「開発中に起きたおもしろエピソードはVRの初期体験として真っ先に伝わるので超大事」と語り締めくくった。


■関連サイト

GREE VR Studio公式サイト



©GREE, Inc.




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