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PS VR独自の魅力、そして目指す未来とは GTMFセッション「『PlayStation VR』の最新状況について」をレポート

2016年07月28日 09時30分更新

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2016年7月15日、都内・秋葉原UDX GALLERY NEXT THEATERで開催されたアプリ・ゲーム業界向け開発&運営ソリューション総合イベント「Game Tools & Middleware Forum」(GTMF)において、セッション「『PlayStation VR』の最新状況について」が実施された。

登壇したのは、ソニー・インタラクティブエンタテインメントジャパンアジア ソフトウェアビジネス部 次長の秋山賢成氏。ここでは同氏が、VRを始め関連するツールやミドルウェア製品、VR普及のための今後の課題について語った。

 

■没入感の向こう側“Sense of Presence”


秋山氏はPS VRの基本部分の紹介を行ったのち、同デバイスのキーワードとも言える「Sense of Presence」について言及。「Presence」とは、没入感を超え自分が別の世界に存在していると錯覚することを意味する。氏いわく「没入感の先にあるもの」だ。
 



ヘッドセットを被っていることを頭では分かっていても、実際VR体験に身を投じるとその事を忘れてしまう。これは、現在の技術では、バーチャルリアリティのみが可能であることらしい。

しかしせっかくの仮想空間も、ちょっとしたきっかけで現実に返ってしまうことがある。そのため、体験者がゲームをプレイしている時、違和感を覚えないように試行錯誤することが、VRの今後の課題であるという。そして秋山氏は、Presenceを実現するために、以下のスライドにある6つの要素が大切であると述べた。
 
 
▲PS VRのヘッドマウントディスプレイを取り出して、装着性の高さを実演する秋山氏。どんな頭のサイズでも窮屈に感じず、スムーズにフィットする設計になっていることをアピールした。

続いて、PS VRヘッドマウントディスプレイの特徴として、120Hzで駆動するOLED(有機EL)が入ってことが挙げる。これは、画面のチラつきやブレを軽減するという恩恵がある。またヘッドマウントディスプレイにはマイクが付いており、被りながら喋ることも可能なため、VR空間で友達と一緒に会話をすることもできるわけだ。
 

また、もう1つの特徴として、PlayStation Cameraが光の認識に優れていることにも触れた。氏は「カメラのおかげで、どこに何があるかが分かる」と説明しており、スライドにあるように、DUALSHOCK 4、PlayStation Move、PS VRそれぞれが発光している「色」を見地して、ユーザーがどこで何をしているのか判別する。そして、それをゲームに活かすことが可能なのだという。
 
 

▲PS VRの機能の1つ、ソーシャルスクリーン。ヘッドマウントディスプレイを被っている人が何を見ているのか分かる。また、1台のPS4でVRプレイヤーとTVプレイヤーで対戦できるセパレードモードも大きな特徴だ。秋山氏は、このモードを使えばソーシャル的な遊び方もできるのではないかとコメントしていた。
 
▲PS VRはゲーム以外でも様々な場面で活躍する。シネマティックモードに切り替えればビデオを観ることも可能。VR空間の中で、2.5メートル先に最大225インチのスクリーンを出現させ、ビデオや映画といった映像コンテンツを楽しめる。これは、VRならではの機能と言えるだろう。

ここで秋山氏は、一旦まとめに入る。昨今VRにはPCやスマホ向けなど、様々なデバイスが登場している。そんな中で、PS VRならではの利点とは何か。まず、価格が安価であること。また、PS VRは同じ規格で統一しているエンターテインメントのため、プレイヤー全員に等しい体験を提供することができるのだ。

スマホやPCのようにデバイスによって性能差があるわけではないため、容易に開発できることも大きなメリットだ。また現在は、Unityやアンリアルエンジンなどのゲームエンジンで作成したゲームを簡単にでVR化できるように、各社が対応している最中とのこと。クリエイターが作りたいコンテンツをすぐにアウトプットしてVRで体験できることは、PS VRの大きな強みになるのではないかと秋山氏は言う。
 



 

■ゲームだけに捕らわれない「VR」の未来


最後に秋山氏は、VRアプリケーションの可能性について自身の考えを明かす。まず、VRはゲーム以外にも大きな可能性を持っているということ。代表されるのは、軍事活動や外科手術のシミュレーターなどだ。本来リスクの高いこれらのことを、VRならばノーリスクローコストでトレーニングできる可能性がある。そのため、ゲーム業界以外の人から相談を受けることもあるとし、そういった部分からも、VRの期待の高さを感じぜずにはいられないという。
 

では、今後VRを普及させていくためにはどうしたらいいのか。まず、クオリティの高いコンテンツの提供が不可欠である。さらに、酔いの問題など、クリアにしなければならない部分も存在する。しかし、試行錯誤を繰り返したりノウハウをシェアするなど、今後もVR普及のために妥協せず頑張っていくことがVRの未来を作っていくのではないかと秋山氏は力説する。

また、VRに対するユーザーのイメージを変えることも大切だ。ただ、体験した人の反応は非常に良いため、体験会を開催するなどして、まずはPS VRに触れてもらう機会を増やしていきたいとのこと。そして、VRに明るくソーシャルなイメージを作っていきたいと、未来の展望を述べてセッションを締めくくった。
 



 
(取材・文:ライター  御簾納直彦)
 




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