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【インタビュー】「Tokyo VR Startups」インキュベーションプログラム第二期スタート! 取り組みについて國光氏・新氏に訊く

2016年10月04日 12時26分更新

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Tokyo VR Startups株式会社(以下TVS)が実施するインキュベーションプログラム、その第二期開始式が9月末に開催された。当日は、同社の代表取締役の國光宏尚氏(写真右)、取締役の新清士氏(写真左)が登壇。また、各業界からのメンターの紹介や、VRを使用したプロダクト・サービスを開発する各社の紹介も行われた。

本稿では、國光氏と新氏にインタビューした内容をお届け。

 

Tokyo VR Startups




 

■開会式直前の國光氏・新氏にインタビュー


――:一期の結果はどうでしたか?

國光氏:一期で掲げていた目標や問題意識から言うと、結果には非常に満足しています。アメリカではVRに興味のある人達がエンジェル投資やチーム、会社組織としてやっていくんですが、日本だとコミュニティや趣味でVRをやっているという感じがあって、そこへお金を出す人もいない。会社やチームとして動く場合と違い、ほとんどが空いた時間や週末でやっています。そんな状況だと、開発に半年・一年という期間がかかってしまう。

一期は、「日本でも会社を作ってチームとして動く部分を増やしたい」という想い、そして、5社中少なくとも1、2社がシリーズAのファイナンスを受けて、次のステージを目指して頑張って行ける、そんな会社を生み出そうという事を目標にしてやってきました。その結果、「InstaVR」さんがグリーベンチャーズさんなどからトータルで2億円、5社中多くのところが次のステージに向けて進行中。一期は最初の目的以上に成功したと感じています。

【関連記事】
「日本発で世界に通用する5社が出てきた」…Tokyo VR Startups参加企業が手掛ける新機軸のVRコンテンツ 最終プレゼン会を取材


――:二期にはどんな企業がありますか?

國光氏:一期もバラエティに富んでいたんですが、それと比べてもチャレンジング。「株式会社GATARI」はVR空間内での新しいコミュニケーションに挑んでいく会社。「カバー株式会社」の谷郷さんは元々シリアルアントレプレナーで、VR空間上でのゲームを中心としたコミュニティを作っています。この二つはコミュニティ中心ですね。

「HoloEyes株式会社」は医療系のVR。谷口さんと、杉本先生という有名な先生がいらっしゃって、内臓を3DモデルにしてUnityに出力。「手術前にどこを手術するかVR上で示す」事で患者に安心を与え、看護師さんであれば手術前にシミュレーションも可能。手術時のモデルは教材にも利用できるでしょう。

「Miletos株式会社」は触覚デバイス、ハプティクス分野。もう一社、特別参加で「株式会社ジョリーグッド」さん。この会社は実際に東海テレビ・北海道テレビさんと仕事をやられているんですが、テレビ局がハイエンドなVRコンテンツを撮影・編集・配信するところまでのワンストップソリューションを提供している会社です。

氏:VR医療の部分で言うと、おそらく杉本先生が日本でトップではないでしょうか。CTスキャンを使った実用例があり、Oculusも使っていて、手術時のデータを見ながら横で機械操作をする。それを実際に始められています。

國光氏:この一年弱くらいで変わってきたなあという部分は、VR自体日本の中でも注目度が上がっていて、いろんなVRのスタートアップが増えているところ。そんな中でTVSの役割を考えると、次なるチャレンジですよね。「お金が集まりにくそう」だとか「まだここ無いよな」とか、そんな「大きなチャレンジ」に優先して挑もうとしています。


――:参加する企業もメンターの方々も、多彩な顔ぶれですね。

國光氏:ゲームは一つの可能性ですが、ゲーム以外にもまだまだ大きな可能性があるので、「大きなチャレンジ」を中心に一期に引き続き強力な方々に名前を連ねていただきました。そこで、日本のVRがさらに普及して、世界でも通用するために重要なポイントが3つあります。

一つ目は大きなところにチャレンジしていく事。二つ目は、日本は大学内でのVRの研究が進んでいて、そこはどうしても学術偏重になりリアルがない。しかしアメリカを見てみると、スタンフォードの大学院の子らが自分達の研究していたものを持って企業するという事も多いのです。ですから、アカデミックな世界とベンチャーのスタートアップの世界を結び付けるのが本当に重要な事かなと思っています。

これには東大の稲見教授や神奈川工科大学の白井先生、ハコスコをやっている藤井先生からもそうだよね、と共感を得られました。実際に使っていただけるような、ビジネスになるようなものが出て来ないと世の中は変わっていかない。しかしただ若い子がパッと作っても技術が無いから、凄いものができない。だから大学で研究しているものとベンチャーのスピリット的な部分を合わせる事が重要なんです。学術系とベンチャーのスタートアップを結び付ける事が二つ目のポイントとなります。

三つ目は大企業。海外ではディズニーにしてもFOXにしても、大企業が何かを採り入れるスピードが早いんです。日本だとどうしても遅いので、スタートアップと大企業をつなぐ事も大きなテーマですね。そこで、電通でVRを見られている足立さんやソフトバンクのVR事業責任者の加藤さん、前回に引き続きフジテレビの山口さんやTBSのメディア局長仲尾さんと言った、「大企業の中で積極的にVRをやっていこう」という方々も巻き込んでいこうとしています。

まとめると、
・大きなチャレンジをする
・学術系とリアルなスタートアップをつなげる
・大企業とスタートアップをつなげる


の3つ。ここでいいのが、現場のニーズやテレビ局的に「こういうものであれば取り上げやすい」「こういうのがテレビ局の現場のニーズとしてある」が分かるところ。テレビ局はイベントも含めて幅広くやられているので、大企業のニーズを直接聞いて「こういう事を求めているんだ」と分かり、お互いにシナジーを感じられます。


――:ユーザーには、まず馴染みやすいところからVRを体験してもらって、そこからハイエンドなVR体験もしてもらいたいですね。

國光氏:正にジョリーグッドさんの手掛けるものがそうです。東海テレビさんと組んで、SKE48のコンサートやSKE48メンバーとのデートVRも作られています。


――:二期開始にあたり、参加者に求めるものとは?

國光氏:一期から変わっていない目標から言うと、「会社として存続して人を雇って成長させていく事」が重要。半年後のデモDayが終わった後に投資家さんなどからファイナンスを受けて、資金をしっかり集めて仲間を増やし、自分達のビジョンを実現させていく。二期もしっかりとシリーズAという資金調達につなげていく事が、一番大きなゴールかなと思っています。

氏:TVS自体、日本のVR産業エコシステムを成長させていく事がミッションの一つ。そこをどうやって強化させていくのかが重要です。いろんな可能性のある新しい産業、VRは伸びると言われており、5社すべての業種が違いますので、半年後それぞれエッジが立っているという状況まで持って行きたいですね。そうなっていただけるように支援をしていくというのがTVSのスタンスです。


――:その他、取り組まれている事はありますか?

國光氏:「Future Tech Hub(以下FTH)」(ブレイクポイント株式会社)です。これはエコシステム様のコミュニティをより広げていこうという試み。僕らの余力も含めてワンシーズン5社くらいがTVSの限界で、それだけだともったいない。だから「FTH」を立ち上げました。

レンタルオフィスのような形式をとっていて、テーブル固定であれば3万円、フリーアドレスであれば月1万円。超格安です。来たい時に来て、情報交換やイベントをして、TVSのメンバーじゃなくてもみんなが参加できるコミュニティを広げていこうというプロジェクトです。

既存のレンタルオフィスだと業務的に全く関係のない企業さんも入っているんですが、トキワ荘に漫画家を目指している人達が集まっていたような、芸術家を目指している人達が集まって生まれたルネッサンスのような、「VRを目指している人達が集まれる場所」を作っていこうというのが発端。一期のメンバーもここに入っていますので、お互い色々な情報を交換して切磋琢磨して、成長を続けていただきたいですね。(10月下旬より)


――:では最後に、2017年のVRを一言で言うと?

國光氏:「大普及!」でしょう。元年だった今年から、普及期に入ってくると考えています。


――:ありがとうございました!
 
(取材・文:ライター 平工泰久)
 

【関連記事】
日本におけるVRオープンイノベーションを加速 「Tokyo VR Startups」第二期プログラム参加チームとメンターを紹介


 

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