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日本におけるVRオープンイノベーションを加速 「Tokyo VR Startups」第二期プログラム参加チームとメンターを紹介

2016年10月04日 15時37分更新

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Tokyo VR Startups株式会社(以下TVS)が実施するインキュベーションプログラム、その第二期開始式が9月末に開催された。本稿では、各業界からのメンターの紹介や、VRを使用したプロダクト・サービスを開発する各社の紹介の模様をお届け。

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Tokyo VR Startups



 

■第二期インキュベーションプログラム開始式




「遅い夏休みをとったのに、ハウステンボス・嫁の実家・TDR・TDSとまわり、休みがとれなくて疲労困憊」だという國光社長は、将来VRで行けるようになればここまで大変な思いはしなくなるのでは、と語り「だから現場の皆さんには僕の夏休みのために頑張ってもらいたいです」と場を沸かし、二期のメンター紹介に関しても「メンターの方々の方が下手したら参加者よりも多い」と語り、場をほぐす。

そして「VRは中国やアメリカで盛況、市場も活発化しており、そんな海外に負けないように、日本発、世界を獲るようなスタートアップを生み出し、皆で協力できたらと思います」としめた。




「丁度一年前にOculusconnect2がありまして、國光さんと話をして『今日本のVR市場にとって何が必要か』と聞いた時に、インキュベーションプログラムがないと駄目だという話になって、じゃあやろうと決まった」と新清士氏。

二期も一期と同様多くの応募があり、4社+特別で1社、計5社でのスタートとなるそう。海外と比べて動き出しの遅い日本国内において、「VRのオープンイノベーションを加速させて、産業全体の競争力向上に貢献」「小さなチームでも国際的な競争力を維持できるような環境の成立」を目指している。しかしサポートできる量に限界があるので、次の「Future Tech Hub(以下FTH)」(ブレイクポイント株式会社)開設を予定しているとの事だった。




「日本で初めてVRのインキュベーションを立ち上げた時と、情報の集まり方が圧倒的に違う」と、FTHを手掛けるブレイクポイント代表取締役の若山泰親氏。「シリコンバレーからも最新の情報が集まってくるし、國光さんが世界中を飛び回っているから、今ベンチャーが何をしているかも分かる。

メンターの方々の知見もあって、世界中から情報が集まってきます」という。動きの遅いVRベンチャー界隈への危機感もあり、TVSの動きをオープンにして増幅。第一期、第二期、あれば第三期に応募予定の方も幅広く取り込んで開催したいという場所がFTHである。

TVSプログラムのゴールは、追加投資を受けられる評価を得て、製品としてリリース。成功させる事。他社からの追加投資を受けて次の投資段階へと進む事を、積極的に歓迎している。

 

■メンター紹介


続いては、各メンターを50音順で紹介。会場に来られていない方については、國光社長によるコメント(極一部)を掲載した。

青柳 直樹 氏(元グリー株式会社 取締役執行役員常務)
國光氏:青柳さんは僕の盟友と呼べる方。「VR来るよね」と話をしていました。

秋山 貴彦 氏(株式会社4Dブレイン 代表取締役)
國光氏:VFX、映像系での知見が非常に豊富です。この方の何がすごいって、今回二期に応募してきた事でしょう。

足立 光 氏(株式会社電通 デジタルプラットフォームセンター企画調査部専任部長)
▲「当社は広告代理店としてたくさんのクライアントさんとのつながりがありますので、皆さんの開発していくものはどこかのクライアントさんに合致するものがあると思います。そういった目線で作品を拝見させていただこうと思いますので、よろしくお願い致します。」

荒木 英士 氏(グリー株式会社 取締役執行役員)
國光氏:VRのゲームを現場で作っているので、ゲーム的な手触りは熟知しています。

稲見 昌彦 氏(東京大学大学院情報理工学系研究科システム情報学専攻教授)
國光氏:稲見さんはアメリカと比べると日本は学術的なところとビジネスが乖離しているので、しっかり組みたいね、と話していました。

大前 広樹 氏(Unity Technologies Japan 合同会社 日本担当部長)
國光氏:「なんでUnreal Engineだけなんだよ!」って事で(笑) 海外の情報を日本に持ってきて、最先端のUnityの情報を仕入れられるかと。

加藤 欽一 氏(ソフトバンク株式会社サービスコンテンツ本部 VR事業推進室室長)
▲「SBでVR事業の責任者をしています。最新のテクノロジーとビジネスモデルを掛け合わせていろんな事をやっていく企業です。VRにも以前から注目しており、6月から専門の部署を立ち上げて、7月にネクストVR社に出資して配信のサービスを準備中です。VR市場を大きくしていくところに大企業としてできる事が多くあると思っておりますので、よろしくお願い致します。」

五反田 義治 氏(株式会社トライエース 代表取締役)
國光氏:技術系ではトップクラスのエンジニア。元々VRには否定的で「ゲームにVRはどうなの?」というスタンスでした。二期にあたり、そろそろVRに希望を見出し始めたんではないかと考えています。

佐々木 瞬 氏(株式会社ヒストリア 代表取締役)
 
▲「当社はUnreal Engine4専門の開発会社。直近では、車や建築のVRコンテンツも手掛けています。自分もプログラマーで、ガチの開発者なので、開発の事で支援したり開発者目線で意見を伝えられたりできたらと思います。」

清水 宏泰 氏(株式会社フォーミュレーション代表取締役社長)

▲「フジテレビにいて、七年前に独立。VRの内容が分からない事を代われて頼まれたんでしょう。VRが何の略かを最近知ったくらいです(笑) そういう目線でチャレンジしていきたいと思います。」
國光氏:「黒清水さん」と気軽に呼んでください。


清水 亮 氏(株式会社UEI 代表取締役社長兼CEO)
國光氏:技術の論客エンジニアとして名を馳せた方。一期の時に技術者少ないなあと参加していただきました。

白井 暁彦 氏(神奈川工科大学情報メディア学科准教授)
 
▲「元々ゲームエンジンやレンダラーを日本に持ってくる仕事をしていて、グラフィックスが綺麗になってもゲームは面白くならんなという事に気付いてしまった。当時VRは存在したんだけれど、それをゲームに持って来ようという発想は無かったのが二十年前。私自身ゲームの仕事を辞めて大学で博士を取り直して、触覚やリアルタイムエンジン、知能システム・知能ロボット、「面白いってなんだろう」という研究をしています。できる事とできない事を目利きする事が重要だと考えていて、できない事をどうやったらできるようにするのかというところには価値を言語化して発信する、というのが自分の仕事では重要だと思っています。」

ジョエル・ブレトン氏(HTC Vive Vice President VR Content)
國光氏:HTC Viveが出てみたらあっとびっくり、ブワッと前面に踊り出てしまった。Viveは積極的に業界をリードしています。

ティパタット・チェーンナーワシン氏(The Venture Reality Fund Partner)
國光氏:世界で最初のVRインキュベーション「River」プログラムを立ち上げた人です。世界中のスタートアップに一番合っている人物だと思っていて、グローバルな視点でアドバイスしていただけるんではないかと考えています。

仲尾 雅至 氏(株式会社TBSテレビ メディアビジネス局局長)

▲「三年ほど前からベンチャー投資をTBSとして初めて行い、gumiさんとも付き合いがあります。今はモバイルインターネット事業や、キャラクタービジネスなどをやっています。専門家ではありませんので、今日は勉強するつもりで来ました。テレビ業界でVRと言うと、うちの秘書も「ビデオリサーチのイベントかな?」と思っていたようです(笑) テレビ業界も、CG、VFX、ビジュアルデザインの部署、イベント関連や赤坂サカス関連部署などがVRに関心を持ってきておりますし、そんなところとつないで何か起こせればいいなと考えております。」

橋本 和幸 氏(NVIDIA Japan シニアディレクター・エンタテインメントテクノロジー)

▲「NVIDIAとしても、VRでニッチな3Dコンテンツを作っていただいてビデオカードをガンガン使っていただくのが一番いいんですけれど、それだけに関わらずモバイルVRやパノラマVRなどのベンチャーさんにもアドバイスしていきたいと考えています。個人的には3年程コンピューターを使った画像関係の仕事をしていまして、各放送局さんにコンピューターを入れたりハイビジョンの仕事をしたりしていました。2006年にハワイで起業して、バーチャルワールドを作ったが、シリーズBをやる直前にリーマンショックが起きて資金調達不可で辞めたんですね。そんな経験もアドバイスできるかと思います。」

藤井 直敬 氏(株式会社ハコスコ代表取締役)

▲「元々眼科医で、それから脳の研究をして、なぜかVRをやっています。今は理化学研究所の研究室を閉じて、ハコスコに専念。自分自身もいろんな視点で自分を見ているし事業を見ているんですけれど、違う視点でものを見る事に慣れているので、今回のスタートアップにメーカーとして参加させていだたく事で普段ないような視点からのコメントを出せればいいと思っています。」

山口 真 氏(株式会社フジテレビジョン コンテンツ事業局長)
國光氏:テレビ局と実際のVRを紐付けしていただきたいですね。

井口 尊仁 氏(突然コメントを求められた三期(予定)のメンター)

▲「サンフランシスコで、ベイビーという5秒感で人間と人間が分かり合ってしゃべり会えるというサービスをやっていまして、世界を広げるという事だけを考えて頑張っています。第三期のタイミングであれば、どうグローバルにコミュニケーションを広げるかという知見を含めてアドバイスできると考えています。(國光社長を指さし)ひどいよ!(笑)」

吉岡氏(サードウェーブテジノス/GALLERIA、スポンサー)

▲「VRの新しいテクノロジーが生まれてくると、かなりハイスペックな処理をするマシンが必要になってきます。ただそれを導入したからと言って何年も使えるかというとそうではなく、新しいテクノロジーなのでマシンが陳腐化してしまう。そこで、当社からハイエンドマシンの提供をさせていただきます。」


名実ともに各業界を牽引してきた方々が登壇し、VRのこれからと期待を語ったメンター紹介。予定になかった井口氏のコメントも聞けるなど、空間の密度が非常に濃い。続いては、TVSインキュベーションプログラム第二期の参加者が紹介された。


 

■TVS第二期プログラム参加チーム


株式会社GATARI


竹下 俊一 氏:東京大学の学生3名と、東京芸大の1名からなるチームです。昨年の10月、就職活動をしていた時にVR技術を使った就職ブースがあって、そこでVRを体験してVRに惚れ込み、自分でVRの会社を作ろうとした事がきっかけです。また、会社を作る前にVR情報メディアや360°の画像撮影作成サービスも行っていました。「声を可視化する事で新しく作る事ができる人間の遠距離コミュニケーションのあり方」を模索していきたいと思います。


カバー株式会社

 
谷郷 元昭 氏:一年前にVRに取り憑かれてしまい、2015年の1月くらいからリサーチを開始。昨年末から開発を始めました。私自身は過去イマジニアに在籍し、学生時代はゲーセンでアルバイト、就職活動はゲーム会社のみでゲームプロデューサーを4年やっていました。以前スクエニさんにオープンワールド型の企画書を提出した事があって、現代でならばその頃自分が思い描いていたようなものを提供できるんじゃないかと。目指すところとしては、レジャー施設やエンタメ施設を作れるようなソーシャルなサービスを展開していきたいと考えています。


HoloEyes株式会社

 
谷口 直嗣 氏:当社では、医療分野でのVRを進めています。ある時杉本さんとインターネットで知り合い意気投合、頭蓋骨の中をOculusで見て衝撃を受けました。誰でも簡単に閲覧できる人体3Dデータを事業化して、エンタメのテクノロジーを医療の世界に活かしていきます。

杉本 真樹 氏: 2003年くらいからVRのような事をやっていたんですが、やっと医療にも光がきたと思っています。CGデザイナーに0から書かせると何百万何十年かかるものが、CTスキャンだと30秒で一瞬、これを活用しないといけない。医者じゃないと扱えない範囲なので、我々から皆さんに提供したいんです。サービスとプロダクトと両方やるので、お声掛けいただいて一緒に新しいものを作りたいと考えています。


Miletos株式会社

 
三上 佑介 氏:デジタルデータに触る事が当たり前の世界を創ります。Oculusに衝撃を受けたのですが、触り心地が全然足りなかった。今の視覚情報と聴覚情報は、振動では誤魔化せないところまできてしまった。だから触覚も本当の触覚に基づいてデータにしてあげよう、というのが基本的なアイデアです。

体験の追体験、医療シミュレーター、異次元の体験、電話やテレビで変わったように、人々のコミュニケーションが変わってしまう。今のVRに触覚を足す事でもっと大きな変化を起こせる。それを実現可能なアイデアを、ハード/ソフトの形で具現化します。そして創るだけではなく、10年後の基盤という形にするために全力で邁進します。


株式会社ジョリーグッド

 
上路 健介 氏:元々テレビ局で10年、博報堂で7年、ハリウッド・テレビ局向けのソリューションを開発して全国へ提供。3年前にVRと出会って、VRのソリューションを作っていました。ガリガリ作ってみたところ、UGCが厳しいなと実感。テレビのネットワークが強いので、提供しながら各地のテレビ局と一緒にトライアンドエラーを繰り返しながらビジネスモデルを生み出して行こうとしています。

ローカルでは僕らが絡んでいるんで、地域密着型の企業さんと一緒に作っていって、「しっかり普及させていく」という意味でテレビ局・メディアの方々とも一緒に日本総VR化を進めていきたいと思っています。


「アメリカと比べると日本が劣っていると考えがちだが、VRに関して言えば日本は世界の最先端」と國光氏。アメリカの大学内の技術や特許を日本と比べても、日本の方が断然上だという。また同氏は「実際の起業家やビジネスをやる人がしっかり誘導する形ができてくると、世界を変えるベンチャーができる」とも発言。

次から次へと新しい提言やコンテンツが生まれてくる日進月歩のVR業界においては、今がチャンスなのだ。TVSインキュベーションプログラム第二期の各チームはすでに起業していたりシリアルアントレプレナーだったりするが、「FTH」でも広く門戸を開いて受け入れ体制も整えていくため、VRの事業計画を温めている方やアイデアを持っている方は、アクセスしてみてはいかがだろうか。


 

開始式が終わった後には、メンター参加チーム入り混じり懇親会が行われた。やがてこの中から、我々が目にする、我々が毎日目にする、我々が常に利用する「何か」が生まれてくるかも知れない。そんな期待に胸踊らせつつ、今後もTVS・FTHを追っていくと約束する。
 
(取材・文:ライター 平工泰久)
 

Tokyo VR Start

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