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学生たちがVRで新規事業を立案! コロプラインターンシップ「次世代共創プロジェクト」ハッカソン開催

2016年10月20日 08時30分更新

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2014年からいち早くVRゲーム開発に着手し、360度動画関連事業を展開する子会社・360Channelや世界最大級のVR専門ファンド「Colopl VR Fund」を設立するなど、VR事業に注力するコロプラ。そんな同社にて2016年9月18日から20日にかけ開催されたインターンシップは、VRをテーマとした新規事業を企画して、経営陣にビジネスプランを提案するハッカソン。3日間という時間の中で、それぞれ出会ったばかりの学生達が知恵を絞って挑んだ。

「次世代共創プロジェクト」として、エンジニア・デザイナー・プランナー・総合職のインターンを行っている同社。今回のハッカソンは総合職のものとあって、2020年のVRビジネスがどうなっているか、市場はどうか、提案するビジネスプランに具体的にどれほど収益があるのかなど、シビアな意見も飛び交う。多角的な観点から各プレゼンの審査が行われ、最優秀賞を決める。

▼新規事業 条件
・2020年に10億円の利益を生むVR事業を立案せよ
・コロプラの新規事業として立案
 ⇒コロプラの利益がしっかりと確保できる事業を作る



 

■Day3、学生達の事業提案


まず、外部ゲストを含む5人の審査員が学生の発表前に挨拶を行う。「総合職で入るとまず私の部署に入ることになります、つまり誰を採用するかは私が決めます(笑)」とコロプラ取締役CFO兼CSOコーポレート統括本部長・長谷部潤氏が審査員長として場を沸かし、続くOculusの池田輝和氏が「学生と会うことはほとんどないので、エネルギーをもらいにきました!」と肩をほぐす。

当メディア・ソーシャルVRインフォの編集長・原孝則も審査員として加わり「メディアの視点でコメントできれば」と発言。投資事業を展開するコロプラネクスト代表取締役社長・山上愼太郎氏が「ウチには2つファンドがあるので、もしかしたら今日の発表を機に提案が現実的になるかも」と期待感を演出すると、コロプラ執行役員兼次世代部部長・緒方仁暁氏は「審査員としてビシバシやるので、最後までお願いします」とスタートに緊張感を持たせた。
 

▲長谷部潤氏​


▲山上愼太郎氏​


▲緒方仁暁氏​


▲池田輝和氏​


▲原孝則


 

■Bチーム:VRゲームの観戦プラットフォーム


まず発表を開始したのはBチームで、これは「HMDを装着して他者がやっているゲームの世界に入り、近付いたり視点を変えたりして観戦できる」もの。「ゲームを観戦したい人に」「新しい形のゲーム観戦を」「VR観戦プラットフォームで提供」することが目的だ。ポイントは自由な視点で観戦できること、インタラクションができること、様々なゲームに対応できることの3つ。

SDK(software development kit)をゲーム会社に無償で配布してコンテンツを提供してもらい、企業広告やユーザー課金が売上となる。なお、2020年には売上高34億円、利益18.7億円を想定している。
 

※プレゼン資料一部抜粋

【質疑応答】
Q:非VRゲームも対応させるんですか?
A:非VRゲームにSDKを配布することは考えていません。VRでヒットコンテンツを出します。
 
Q:VRと非VRを分ける理由はありますか?
A:VR独自の没入感を意識しています。


 

■Cチーム:VR空間で撮影するサービス


「皆さんに後悔させません!」「シャッターチャンスを逃させません!」という意気込みから始まったCチームの発表は、「VR空間で撮影するサービス」。乗り物が好きな人に対して、「いつでも出逢えていつでも撮れる、好きな背景を設定して、好きな車両を設置」を売りに、VR空間での撮影自体を事業化したもの。

時間の無い人やその場に行けない人も撮影するチャンスを得られるところがポイントだ。鉄道会社や自動車会社に使用料を支払い、コロプラがユーザーに撮影の場を提供。車両や背景の数を増やして集金し、ユーザー課金100%を想定している。なお、2020年時の売上が120億、営業利益は約58億円を想定。
 

※プレゼン資料一部抜粋

【質疑応答】
Q:「オタク」はその日その時に撮影するという「ハードルの高さを乗り越える」ことに喜びを感じるものでは?
A:今走っていない車両や、現実ではできない風景と車両を組み合わせて写真撮影を想定しています。


 

■Aチーム:VR DIORAMA(あなたの部屋に、あなただけの世界を)


これは、「VR上でジオラマを創れて、中に入ることができる」もの。ゼロからオブジェクトを組み立てることや、それらに触れることも可能だ。プラモ市場・フィギュア市場・ジオラマ市場など関連する市場は668億円規模。新しいガジェットや工作が好きな20~40代の男性がメインターゲットで、「自分が作った模型を見たい・友達に見せたい」「自宅にスペースが無い」という層を狙い撃つ。

ユーザー課金が主で、一人当たり年3万円の課金を想定。2020年度には売上9億円を目指す。
 

※プレゼン資料一部抜粋

【質疑応答】
Q:組み立て要素は? シムシティやマインクラフトでは、組み立てる・配置する要素を大切にしていますが。
A:パーツの組み立てなどをリアルと同じ大きさで行えますし、スケールを変えてもっと細かいデザイン変更も可能です。
 
Q:マーケットは小さくないですか?
A:最低限の市場は鉄道だけで92億円の規模があります。また、マインクラフトやレゴブロックのユーザーにも響くと考えています。


 

■Fチーム:VR呑み(仮)


「会社帰りに飲みに行く時間が無い、一人で晩酌は寂しい」という酒好きをターゲットにした、VR呑み。呑みニケーションである。HMDを装着すると、そこは馴染みのバー。自宅で好きな酒を飲みながら、VR空間内で知人友人と楽しい時間を過ごすサービスだ。2020年までに利益10億円を見込む。

ターゲットは20~50代の男女、家での一人飲みに寂しさを感じている80万人。娯楽に使われる費用を年間60万円と想定すると、約5,000億円の市場がある。収支計画は、2020年に売上36億円、営業利益は10.6億円。会員数は15万人を見込んでいた。
 

※プレゼン資料一部抜粋

【質疑応答】
Q:ターゲット80万人はどうやって計算したんですか?
A:単身男女が1,500万人、2020年度のVRの普及率は2.5世帯に一台で600万人。一人呑みを家でしているのが150万人で、そこに寂しさを感じている統計が80万人です。
 
Q:提供しているのは?
A:コミュニケーションのツール、価値となります。普段行けないようなところへ行けるようなものも提供していきます。
 
Q:出会い系ではないの?
A:違います!


 

■Dチーム:VResearch


「VResearch」は、VR体験を利用したマーケティングリサーチ。肝となるのは「マーケティング戦略をする企業の、今までになかった新たなリサーチニーズをVR体験で用いた情報収集によって手助けする」ことだ。事業概要は、視線追跡による商品陳列の最適化・商品パッケージの最適化など。

消費者にVRを利用してもらいモニタリング、商品をVR空間へ描写してアンケートデータを収集、調査結果を納品する。無意識な消費者行動や店舗デザインなどを、ローコストで行えることがVR化の特徴だ。グラフから読み取れる2020年時の売上高は36億円、営業利益は11億円といったところ。
 

※プレゼン資料一部抜粋

【質疑応答】
Q:この手のリサーチでは、クライアントは初期ロスの区分的な仕上がりを重視する。2020年のVRユーザー数が1,000万だとすると1割、内訳は一般人ではない。それで普遍性がありますか?
A:VR技術への関心が高い方に利用していただくことを想定。アニメイトなどのディープな店舗からスタートすることを考えています。
 
Q(?):ニッチなニーズを確保している小売業者はリサーチをしません。なぜリサーチをしなくちゃいけないか、そこから入りましょう。
A:はい。


 

■Eチーム:スポーツの課題をVRの力で解決する


「自分のフォームを客観的に見て、上手い人との差を比較できるサービス」であるこの提案は、VR空間内で自分のフォームの確認ができるもの。例えばゴルフにおいて、モーションキャプチャーで自分の動きを正確にトレース、マリオカートのゴーストのように上手い人と自分のフォームを重ね合わせて表示することで、どこがダメだったか客観的に知ることができる。

ビジネスモデルは、スポーツジムなどにシステムを提供し、システム使用料を受け取る形。スポーツジムは生徒から利用料を受け取る。2020年までの売上高51億円、営業利益は24.6億円を想定。
 

※プレゼン資料一部抜粋

【質疑応答】
Q:VRでやる意味はどこにありますか?
A:自分の理想に近づけやすいと考えています。(模倣による実効性より)
 

【当日の模様】












 

■審査発表



○コロプラインターンシップ「次世代共創プロジェクト」最優秀賞
★Fチーム「VR呑み(仮)」 (副賞:東京湾豪華クルーズディナーご招待)


評:意見は割れたが、面白かったのと、あの無茶苦茶なパラメーターでよくぞ強引に結論を出せたというところが素晴らしい。事業実現性というと、コミュニケーション系は常に上がってくるので、後はどう色を付けるかという点で、強引なロジックで結論に持ってきたところを評価した。
 


○コロプラインターンシップ「次世代共創プロジェクト」アイデア賞
★Eチーム「スポーツの課題をVRの力で解決する」 (副賞:Amazonギフトカード)


評:これも意見は割れたが、個人的にVRを使って既存のいろんな業界、サービスができるところを評価。その中で教育やトレーニングはVRでやってみたいと思う。モーションキャプチャーを使用するのであれば、プロ向けも考えられる。BtoCで個人向けにやるビジネスモデルも考えられ、評価した。
 


 

■ハッカソンを終えて、審査員からのコメント


長谷部氏:総合職は企業の根幹を担いますから、意識して欲しいことがあります。2020年に10億円の利益を出す事業という課題でしたが、お金の生み出し方って事業でなくてもいいんですよ。事業売却して儲かりましたという形でもいい。ではキャピタルゲインを得るにはどうすればいいかと言うと、利益ではなく企業価値を上げることなんです。

売上は出ないけれど、社会的価値が上がるとCSRが上がりコロプラのバリューが上がる。そこにファイナンスしたお金でギアリングかけて事業をやってもいいですし、更に言うと特許を取れそうなビジネスだから、特許収入がこれくらいになるという話でもいい。どんな形で企業価値を上げるか、他にもいろいろありますよということを考えてほしい。なぜ総合職なのかを考えてほしい。プロフェッショナルではなくゼネラリストして全体を見られる人になる、そこを考えて今後に活かしてください。
 
池田氏:実現性を重視して、今あるもの、今あるマーケットを捉えようとして、そこからどうやってビジネスを作るかを考えているのが良かった。ただ、全てのチームがマーケットを捉える時に日本だけだった。ストーリーを広げている人がいなかったなというのが残念。「2020年に市場規模をこれくらい取っている」ではなく、2020年にどんな社会になっているかを説明してほしかったですね。

山上氏:3日間という短い時間の中で、様々なアイデアが出ましたね。もうちょっと時間があればもっと多くのアイデアが出せたかも。今回VRという新事業で3日間の時間を使ったので、これからどんな企業に行っても、VRと距離のある仕事になるかもしれないけれど、2020年はとても大きく面白いものになりますので、VRのことを忘れずに新しいことを取り入れて、仕事をやっていくといいんじゃないかなと思います!
 
原氏:見たことがあるサービスだ、というのが正直なところ。既存のサービスがすでにあったり準じたものであったり、アップデートすればすぐコンテンツにできるようなタイトルが毎日数百本数千本生まれています。コロプラの持っているノウハウをもうちょっと打ち出すことができれば、いいサービスになったのでは? とはいえ、メディアとして刺激的な時間をいただきました。
 
緒方氏:皆さんおっしゃる通り、「あとちょっとこうした方がもっと面白くなるのになあ」というところが全チームにありました。皆さんの発表は「アイデアの種」のようなもので、その「種」は良かったんじゃないかと。2020年は何が起きるか分かりません。コロプラネクストは、VRというところに大きく投資しております。会場の皆さんがどんな企業に行くか、何をするか分かりませんが、人に何かを与える側の人間になってほしいと思っていますので、頑張ってください。
 
 
記念撮影にはコロプラのコーポレートキャラクターであるクマが登場。愛嬌を振りまきよちよちと歩く姿に会場は和む。記念撮影を終えた後に優秀賞を得たFチームに話を向けると、「飲みニケーションしに行きます。船酔いしないかどうかが心配」と、VR呑みを生み出したチームらしい一言が。受賞時に「VRクルーズ! VRクルーズ!」との声が上がった豪華クルーズは、どうやらVR空間では無いらしい。
 
また、受賞に至った理由をFチームに訊ねたところ、「まずみんなが優秀でした。その上で、各々の役割を認識しつつ、チームとしていいものを創り上げたんじゃないかと。初めましてのところから探りあいもありましたけどね(笑)」と堂々と語ってくれた。受賞したFチーム、Eチームとも、力技はあれどもその根底には様々な計算が隠れており、そこから生まれるものに説得力があったのも事実。このあたりが、受賞につながったのではないだろうか。一点だけ筆者が思うに、全チームHMDの「蒸れ」をあまり意識していなかったのが気になった次第。30代40代の蒸れパワーを甘くみてはいけない。
 
未来ある若者達が挑むインターンシップ。その全てが必ず成功とはいかないだろうが、今までの生活とは違った刺激や経験を得られるはずだ。そんな彼らの未来に、大きな拍手とエールを強く贈りたい。
 
(取材・文:ライター 平工泰久)

 
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