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【インタビュー】設立から間もなく一年を迎える「Colopl VR Fund」 代表の山上氏が語ったVRへの投資と海外事情、そして今後の期待とは

2016年11月09日 10時40分更新

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2014年からいち早くVRゲーム開発に着手し、360度動画関連事業を展開する子会社・360ChannelやVR専門ファンド「Colopl VR Fund」を設立するなど、VR事業に注力するコロプラ。

なかでも「Colopl VR Fund」は、コロプラとコロプラネクストが共同で設立した世界最大級のVR専門ファンドだ。2016年1月の設立以降、世界初となる視線追跡型VRヘッドマウントディスプレイを開発するFOVE, Inc.をはじめ、複数のVR関連企業への投資を実施している。投資先は特定のジャンルに偏らず、コンテンツ系、配信プラットフォーム系、要素技術系と様々。

本稿では、コロプラネクスト代表取締役社長 山上愼太郎氏にインタビューを実施し、設立から間もなく一年を迎える「Colopl VR Fund」の現況、VR専門ファンドから見た市場についてなどを聞いてきた。
 
 

コロプラネクスト代表取締役社長
山上愼太郎氏



――:本日はよろしくお願いいたします。設立から間もなく一年を迎える「Colopl VR Fund」ですが、現在は18社ものVR事業を展開する企業に投資されています(2016年11月調べ)。まずは改めて立ち上げ当時からの反響からお伺いできればと思います。

「Colopl VR Fund」は、2015年12月16日に設立を発表しました。発表後は、すぐにたくさんの問い合わせがあり、設立から一ヵ月ほどで数十社もの企業から連絡がありました。当初は今話したような“問い合わせきっかけ”が中心でしたが、その後は海外のVRイベントやセミナーなどに参加する中でVR事業社やベンチャーキャピタルの方々とお会いし、そうしたコミュニティ経由で直接お話をいただくことが多くなりました。


――:なるほど。現在は出先でのミーティングや他社からの紹介を中心にお会いしているのですね。恐らく海外のスタートアップ企業が中心だと思いますが、どのようなジャンルに主に投資するか傾向などはあるのでしょうか。主なVR事業ですと、HMDs(ヘッドマウントディスプレイ)、VRコンテンツ(ゲームなど)、開発ツール・機器、配信プラットフォーム、インプットデバイスが挙げられると思います。

やはりVRコンテンツが多いのですが、投資先は多岐にわたります。開発ツールやHMDsのほか、メディアからもお話をいただくなど本当に幅広いです。今思い返せばファンド設立発表のタイミングに、海外のVRメディア「UploadVR」よりイベントの誘いを受けて、そこを起点に知り合いが増えていきました。

また、VRはまだまだ小さいマーケットですので、海外のVRイベントに参加すると、だいたい馴染みの顔ぶれが揃っている印象です。とはいえ、今後市場が大きくなれば当然新しい企業も出てきますので、引き続き弊社もVR専門のファンドとして国内外問わず積極的に参加していきたいと思います。


<「Colopl VR Fund」の投資先>(※2016年11月2日現在)
■Nitero, Inc.
■VR INNOVATOR INC.
■VRBASE
■Sliver.tv
■Polyarc, Inc.
■InstaVR株式会社
■REALITIES.IO
■Owlchemy Labs
■RESOLUTION
■Pinscreen Inc.
■Immersv , Inc.
■DVERSE Inc.  
■The Rogue Initiative 
■Limitless Ltd.
■INNERSPACE VR, INC. 
■Spaces, Inc.  
■FISH BOWL VR, INC. 
■FOVE,Inc.

※詳細は下記ポートフォリオページをご参照ください
http://coloplnext.co.jp/jp/portfolio/category/vr/
 

――:投資のジャッジはどのように決めているのでしょうか。当然サービスにほれ込んだり、コンテンツに魅力を感じたりすると思いますが、何か基準はありますか。

もちろんコンテンツのクオリティやメンバー構成も重視しますが、弊社として一番重きを置いているのは、プロダクトを体験したときにそこで感じるものがあるかどうかです。純粋にコンテンツで心を動かされたり、技術に驚かされたりしないと、当たり前ですが投資に進むのは難しいです。


――:たしかにVRはもちろん、エンタメコンテンツなどは数値では測れない“感動”が評価ポイントになりますね。そして御社と言えば、グループ会社全体でVR事業に積極的です。VRゲーム開発や360度動画など、投資するタイミングで各部署に意見を聞くことはあるのでしょうか。

コロプラ代表の馬場(コロプラ 代表取締役社長 馬場功淳 氏)が技術アドバイザーとして入っており意見を聞くことは多々ありますが、基本的には投資チームが中心で動いています。開発ツール系の事業社については、コロプラの開発チームがユーザーになるかもしれないので、彼らに直接意見などを聞いて参考にしています。


――:なるほど。思えばVR専門のファンドとして、グループにVRゲーム開発や360度動画の制作を行うチームがいるのは、大きな強みなのかもしれません。山上さんとしては、そのほか何か相乗効果やメリットを感じる部分はありますか。

ひとつ大きなところは、コロプラグループ全体がVR事業に意欲的な姿勢を示しているところだと思います。何よりエンジニア出身である代表の馬場が後押ししているという点は、スタートアップの方にも親近感を持っていただいています。また、細かいところでは決裁のスピードも迅速です。決して緩いというわけではなく、投資に関しては我々もスピードを心掛けているので、全社的に意思決定が早い点にやりやすさを感じています。
 

――:国内外問わず、各国のVR市場を見つめてきていると思いますが、やはり“熱”という意味では海外のほうが高いのでしょうか。

熱量で言えば日本も負けていません。ですが、事業社の数で言うとアメリカが圧倒的に多い状況なのでアメリカの方が熱量の高さを感じます。コンソールゲームで有名タイトルを手掛けていたクリエイターや、ハリウッドの作品に携わっていたCGデザイナーなどが独立してスタジオを立ち上げ、資金調達して……という流れが昔からよくあります。エンターテインメント業界に関係なく、人の流動性が高いため、そこの違いが出ているのかもしれません。

日本の場合、もちろんVRコンテンツを手掛けるフリーランスや個人デベロッパーの方もおりますが、どちらかというと独立(起業)という形ではなく、大手企業のいち事業部のなかで開発している方が中心になります。

――:なるほど。企業のなかで開発となると、当然情報も表には出てきませんね。

日本においては、製造業の大手企業がじつは昔から工場業務のシミュレーションにVRを採用していたという話があります。そうしたノウハウを蓄積した企業が数年後に多種多様な事例として表に出てくるかもしれません。

――:海外のVR市場と言えば、中国も台頭してきていると思いますが、アジアや東南アジアの事業社はどのように捉えていますか。

中国については大きなマーケットであると思いますが、現状はまだ投資は行っておらず、トレンドを追っている段階です。ただ、すでにHMDsやメディアを事業としている企業が数十社あるなど、成長スピードの早さを感じています。

東南アジアでは、マレーシアからの問い合わせがよくあります。マレーシアはスタートアップが盛んな国で、現在はVRにもフォーカスし始めていているため、問い合わせが増えてきているようです。もちろん、ほかの地域と比べればその数は少ないですが、一部の企業とはミーティングも進めております。
 

――:国内外問わずVR事業を展開する企業や市場に対して、期待していることはありますか。

面白い技術はすでにたくさん出てきています。それらが早く実現することでVRは本当に凄いコンテンツ・サービスとなり、世界は劇的に変わるのではないかと楽しみにしています。

また、教育や医療などエンターテインメント以外の分野でも徐々に広がりを見せ、VRが身近な存在になることにも期待しています。HMDsを装着することで、行けないところに行けたり、出来ないことが出来たりと、様々な分野でその可能性が広がることで、本当に面白い未来が待っていると思います。

酔いやHMDsの重さなど乗り越えるべき様々な課題はありますが、それすら忘れてしまうようなキラーコンテンツが出てくることも期待しています。また、現在はハイエンドのHMDsは高額で手が届かないかもしれませんが、これからモニターの性能やポジショントラッキングの精度も上がっていくことを考えれば、より多くの人がモバイルでも質の高いVR体験を楽しめる世の中になるかもしれません。


――:それでは最後に「Colopl VR Fund」の今後の展望についてお聞かせください。

VR専門のファンドとして、引き続き技術力の高いツールやユニークなコンテンツを手掛ける企業をたくさん見つけて、成長を後押ししていきたいと思います。それを繰り返し行っていくことで市場の成長スピードを加速させ、市場全体の拡大に繋がれば幸いです。


――:本日はありがとうございました。

 
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