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2020年のVRはゲームを飛び出し生活の一部に トッププレイヤーたちがVRの現状、未来へのビジョンを語りつくす【JVRS2】

2016年11月18日 17時47分更新

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2016年11月16日に開催されたグリー株式会社と一般社団法人VRコンソーシアムが共同開催する「Japan VR Summit2」。本稿ではその中のセッション「VRトッププレイヤーが描く2020年のビジョン」の模様をお届けする。

このセッションにはモデレーターとしてカドカワ取締役の浜村弘一氏、さらにパネリストとして登壇したのはOculusのパブリッシングに携わるJason Holtman氏、HTC ViveのJoel Breton氏、ソニー・インタラクティブエンタテインメントの高橋泰生氏、GoogleのNoah Falstein氏が登壇。VRデバイスを開発し、世に送り出す4人が、それぞれの立場からVRの未来を語った。


■VRはさまざまなことを試せる時代に突入
 

まずは直近の話として、2016年の動向を振り返ることに。Holtman氏は「(登壇している)全員が商品を届けられた。アプローチは違うが、昨年の12月と比較すると、全社が格段に飛躍した。」と振り返る。それとともに「3年後に振り返ったとき大きな転換点になるだろう」と未来を見据える。コンテンツの側面では想像だけだったものが実際の商品になり、想像力がさらに膨らんだ年だったと話す。

Breton氏も「エキサイティングな年」と一言でまとめる。中でもリビングルームの全体的なルームエクスペリエンスにVRが介入できたことが特に大きかったそうだ。この動きは来年以降もさらに続き、「ハードもコンテンツも価格が下がってくれば、もっとパワフルな現象が起きるのでは」と期待を寄せる。
 

高橋氏は自らが関わるPSVRの観点から「プロトタイプの段階からさまざまな場所でデモを行い、ようやく実った1年でした」と振り返る。VRは魅力を伝えることが難しく、いかに売っていくかを常に考えていたという。また技術面では酔うことなく快適に使えることを追求、コンテンツの作り方も試行錯誤を繰り返したと話す。結果としてハードウェアとしてもソフトとしても魅力的なものを用意でき、さらに「クリエイターに表現したいものを表現できる環境を届けられた」とコンテンツを重視するSIEらしいコメントも。ユーザーだけでなく、コンテンツクリエイターにとっても重要な1年だったようだ。

そしてFalstein氏はこれまではVRを想像でしか語れなかったが「さまざまなことを試せる時代に突入した」と語る。試せることでなにが成功するのか予想を立てられるようになり、目指す未来も具体的になってきたというのだ。その一方で忘れていけないのはユーザー自身がさまざまな選択肢を持っている点だ。Falstein氏はコンテントの誕生はユーザーに委ねられていると考えており「世界中のたくさんの人に、どんなコンテンツがほしいのかを発信してほしい」とメッセージを送った。


■VRはエンターテイメントを超えるデバイスになる
 
続いての議題は「2020年までのポートフォリオ」。ここではHoltman氏が「4社だけでなくさまざまな企業を巻き込んで、たくさんのことをやらなければ」と協力して盛り上げていくことを目標に掲げる。技術的な話題になると同氏は「自分がどのように没入していくか」をポイントに挙げる。特に手の使いかたは改善の余地があると考えているようで、指さすだけでなくジェスチャーなどで感情まで表現できるようになると、未来に向けてのさらなるアップデートを見据えた。

そしてクリエイションではテックデモの終焉が来るとも予測。プレゼンに新鮮味がなくなるため、クイックエクスペリエンスから成長し、長期的な体験に切り替わっていくとした。

Breton氏はユーザーの体験からフィードバックを得て、ユーザーがなにを求めているのかを再確認する必要があると主張。またクリエイターもフルエクスペリエンスとはなにかを再認識することによって、新たな体験が生まれると語る。

ハードウェアは現時点でも多くのイノベーションが起こしているが、その一方で「ケーブルをなくしてくれ」という要望が送られてくるとBreton氏。自身もケーブルは大きな課題と捉えており、パートナー企業と連携しながら、来年にはワイヤレスアドオンを提供したい考えを明かした。
 

さらに前進をトラッキングする「フルボディトラッキング」にも意欲的だ。現在のトラッキングは現在頭と手が限界だが、それらが胴体に結びついていないため、感情移入が完全ではない。やる気をたきつけるためにも「フルボディトラッキング」は特に実現したい技術だとか。

直近での挑戦は高い解像度の実現だ。ケーブルをなくしつつ高い解像度の実現は相反する関係だがBreton氏は「エキサイティングな挑戦」と笑顔を見せる。そのうえで「2020年までには新しいシステムが生まれるかもしれない」と期待の言葉も飛び出していた。

高橋氏が特に注目しているのは2020年に開催される東京オリンピックである。前回の東京オリンピックではカラーテレビが普及したように、今回のオリンピックは「VRのキラーコンテンツになるのでは」と期待しているという。

また提供するコンテンツでは質・量と同時に幅も重要になると語る。現在はゲームコンテンツがフォーカスされているが、それ以外のエリアに注力していく必要があると高橋氏。例えば映画や、旅行を体験するなどのエクスペリエンス系、「この空間で時間を過ごしたい」と思わせるコンテンツを提供したいと展望を語った。もちろんゲームを軽視するつもりもなく、従来より2倍以上のグラフィック表現が可能になったPS4proを引き合いに出し、「よりリッチな体験を届けたい」と話した。

Falstein氏はGoogleが提供するDaydreamについて、他社製品とは違い布地でできている点をポイントにした。布地のため熱が分散され、髪が引っかかることも少なくなる。この特性を活かし、安心して椅子の座りながらでも楽しめるコンテンツを制作したいと述べた。さらに、多彩なアクセサリー、インターフェイスとの連携にも言及すると「VR単体では実現できないことも可能になるのでは」と話した。
 

トークは進み、VRが今後社会にどんな影響を与えるかにまで話題が及ぶ。4人が口を揃えて言ったのは、「VRはエンタテインメントデバイスだが、将来的にはそれを超えていく」という内容だ。

Holtman氏は「なにに一番役立つかはまだ見えていないが、だからこそすべてに可能性がある」と意欲を見せれば、Breton氏は「世の中のデザインの作り方も変わる」と予想する。例えばジャンボジェット機では、座席をどう配置すれば心地よく座れるのかを、VRで事前に知ることができる「デザイニングの破壊」が起きるとBreton氏は考えているのだ。

ほかにも医療の現場に入れば医師と患者の関係が変わり、教育では教授が講義を録画して、世界中でそれを体験できるようになる。月や火星へ疑似的に行くことも教育に役立つだろうと語った。
 

高橋氏はゲーム作りも大きく変わると考えている。ゲームクリエイターにとっては平面上の表現から空間上の表現に切り替わり、「クリエイターというよりアーティストに変わっていく」と予想。また「個人的にはショッピングも変わってくるのでは」との予想も飛び出した。VR空間の中でストアのオーナーは、好きな店舗で好きな商品を置ける。そしてユーザーは実寸大の商品を自分の目で確認できるというのだ。

最後にFalstein氏は「映画では今後、物語の提供の仕方が変わってくる」と映画界にも影響が及ぶ可能性を示唆した。さらに医療の世界ではPDSTや高所恐怖症を克服するための研究が進んでいると明かす。現在でも医療での活用は議論されているが、Falstein氏は「いくらでもできる」と自信をのぞかせた。

(取材・文:ライター ユマ)
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