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やっと面白い時代がきた 水口哲也氏が「ゲームクリエイティヴ&ビヨンド」で語ったバーチャルリアリティとは【JCFF】

2016年12月06日 18時45分更新

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11月20日、虎ノ門ヒルズで開催された「TOKYO SHINTORA MATSURI」。同イベントでは、東京と東北のあらゆる魅力やカルチャーを紹介や、ゲーム、アニメ、音楽などの最前線で活躍する人たちのトークセッションが行われた。

今回は、その中でもThe Game Awards 2016で"Best VR Game"を受賞した『Rez Infinite』のクリエイター水口哲也氏、UnrealEngineを提供しているEpic Games Japan代表の河崎高之氏。

聞き手として、ライゾマティクス代表取締役の齋藤精一氏、wired日本語版 編集長の若林恵氏による「Japan Culture Future Forum」のトークセッション "ゲームクリエイティヴ&ビヨンド~VRとゲームエンジンがもたらす創造の拡張~"のレポートを複数回に渡ってお届けする。

■VRの歴史とそのビジョン、そしてVR元年と呼ばれる今

今回行われたトークセッションでは、まず水口氏が『Rez Infinite』のムービーを再生しながら同タイトルの解説を行った。
 

そして、話は『Rez Infinite』とあわせて製作されたシナスタジアスーツへ。このスーツは、水口氏が『Rez Inifinite』が持っている共感覚性。例えば音楽を構成する各楽器で引かれている触感を表現できる振動素子があるのだという。例えば、ベースで弾かれているような触感。ハイハットで肩を叩かれているような触感そういったものを 再現できる素子をスーツの全身26ヶ所に埋め込んだものとのことだ。

これは「振動を全身に拡張するということを実験的にやってみたかった」という水口氏の要望に、今回のセッションの聞き手でもあるライゾマティクス斎藤氏が快諾し製作*したものだという。
*製作には 慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科 も協力している
 

続いて、話題は"VR"そのものに。VRは何をもたらすのか、何を夢見られているのかという部分を語ってみたいと若林氏が求めた。

水口氏によると、80年代の終わりから90年台の半ばにあったVRブームは、人間にイマジネーションをどうやって外在化させていくか、どういう感覚を拡張させていくか。またそれに伴って意識をどう拡張させるかといった大きいテーマを論じていたという。

それはたぶんと前置きしながらも、様々なバックグラウンドの存在。アメリカ西海岸の色んなサブカルチャー。60-70年代にあった学生運動やヒッピー文化。かたやNASAにロケット打ち上げに行く人やシリコンバレーで起業する人、コンピューターを作り始める人達がおり、意識拡張というものが見えないOSのように常に存在していた、と同氏は語った。

そういったものが、日本に伝わってきたときに、OS部分がどこかで抜け落ち、テクノロジー的には早かったため収束していく、そういった流れだったと思うとのことだ。

ただし、そういったビジョン・コンセプトとしてVRを捉える人達は未だに続いているのを肌で感じ、力強いとも付け加えた。
 

 
ゲームクリエーションをやりはじめたときに、『Rez Infinite』でやった世界は、当時から到達したい世界だったのか。100%そうかと言われると「そんなことはない」という。コアの辺りでやりたいことは変わっていないが、Rezを作った1997年から2000年くらい、テクノロジーの貧弱さに、嫌になってしまったと水口氏は当時を振り返った。

イメージがあっても、四角い画面の中に落としこまないといけない。そのフラストレーションは酷いものだったという。ゲームではリアルタイムでポリゴンを生成させる必要があり、映像に比べれば解像度も低く、やれることは薄まっていく。「よく25年間我慢してきたと思う」と水口氏は語った。

その後、『Child Of Eden』の製作なども行っていたが、新しいイノベーションがないと結局同じことの繰り返しをずっとやらなくてはいけない。やりたいことがない状況になっていたとのことだ。

しかし「今、やっと面白い時代がきた」と、水口氏は強くアピールした。VRをやってみて思うのは、基本的に実現できないことはない。もちろんコンテンツやHMD、ゲームエンジンの解像度もまだまだ欲しい。足りないものはあるけど、大きいジャンプとして、新しい体験をクリエイションできるということが、自分の中で切れないうちに間に合ってよかったと、会場の笑いを誘った。

<続く>
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